雨が
まだ大阪にいる時。
中学が同じだった女の子って3人で、うらぶれた高架下のラーメン屋さんで塩ラーメンを食べていた。
1人は若くして子供ができたばかりで、
お金がなくて新地のラウンジで働いていた。
もう1人は、地元が嫌で無計画に大阪に出てきたばかり。そして私。
明け方だった。
今思えば、私たちの人生が交わったのは、後にも先にもあの瞬間だけでそれ以降、その2人がどこで何をしているのか知らない。
刹那。
ただ、私たちは不安に押しつぶされそうながらも未来への期待で満ちていた。
21歳の夏だった。