瀟洒、典雅

日々思ったこととか、学んだことをアウトプットしていく

母が泣いた日

記憶に残っている、初めて母が泣いているのを見たのは大学一年の夏休みに実家に帰省していた時だった。

父は、大して働きもしなければ家事もしない人だったから母親は昔から苦労してきたに違いない。

幼い頃はそれが理解できなかったけれど、今なら母の苦労が分かって泣きそうになる。

母と二人で、将来の話をしていて、

ふと母が、これから沢山色んなことできるね、未来が沢山あるね、と呟き、

そこでどっと涙が溢れてきた。

母が今まで諦めてきたものや、叶えたかった夢や、

これからも続く代わり映えのない毎日が、一瞬で見えた。

ごめん、私は、あなたに何をしてあげられるかな。

もっと広い世界を見せてあげられるかな。

少しでも、この母が楽しく生きるために出来ることは全部やろうと誓った。

あなたが私に広く自由な未来をくれたように、

私もあなたに。