甘いものをついつい食べてしまうのは
いま、最近話題のサピエンス全史を読んでいるのだがこれが面白い。
ずっと疑問というか、納得していなかった、人はなぜ身体に悪いとわかっていてもあまいものを食べてしまうのか問題。
人間というのは、環境に適応して進化してきたから今日まで生き残ってきたのだ。それにも関わらず、毒だとわかっている多量の砂糖を摂取してしまうのはなぜか。
非合理的すぎる。
この答えがあった。人間の遺伝子には、我々がまだサバンナで生きていた頃の記憶が残っているらしい。
当時、甘いもの=熟れた果実は貴重品で、見つけたらその場でたべられるだけ食べてしまうのが一番確実な方法であったのだ。だから、我々は、生存本能から、甘いものを見つけたら残さず食べてしまうのだ。。。
なんと。
やはり甘いものへの欲求は本能だったのだ。だから、抗えない。
人類が生まれて何万年も経っているのに進化していない部分もあるなんて不思議だ。
そして我々が他の動物を出し抜いてここまで繁栄したことの秘訣は、「虚構」を信じることができたからであるという。
例えば、神話や法律や道徳や社会のルールや、そういったものすべてである。
確かに、これらは実体を持たない、虚構である。
でも、今の世の中、手で触れられるモノにはなんの価値もない。
手で触れられないもの、例えば名誉や愛や信頼や、幸福といったそんなものを手に入れるために現代人は生きているのだ。
つくづく不思議だ。こうやって、私がここに生きていることも。
もしかしたら、というかおそらく人類がこうやって繁栄していられるのはきっとほんの一瞬に過ぎないのだろう。
この時代にここに生まれたことが幸福か不幸か。