忘れられない朝食1
一年前の夏に、ラオスのルアンパパーンに旅をした。
素朴だけど、品があって素敵なホテルに泊まった。
着いたのは夜遅くだったが、ニコニコした私と同い年くらいの若いスタッフがチェックインをしてくれた。
朝食が選べるらしく、バナナパンケーキ、バナナチョコパンケーキ、フォー、ミート等の文字が書かれたカードを見せられた。
昔、ベトナムで食べた美味しくないパンケーキを思い出して、バナナパンケーキをリクエストした。
また、食べたくなった。
なんというか、愛嬌のある、笑っちゃうような美味しくなさだった。
翌朝、ニワトリの鳴き声で目を覚ました。
窓を開けると、太陽と青空。
時間の流れがゆっくりだった。
キッチンへおりて、甘いコーヒーとバナナパンケーキの朝食を食べた。
美味しくはない。なぜ、東南アジアのパンケーキはこんなにべちゃっとしているのだろう。
でも、日本でパッケージ化された、そこそこ美味しい食事を食べていると、世界はどこも東京みたいなレプリカみたいな街だらけなんだと思ってしまう。
でも、そうじゃないんだと思い出した。
隣の欧米人のカップルがハンバーグ定食らしき物を食べていて、明日はあれにしようと思った。